深層水を使ってもらうことは譲れない部分 室戸市の誇る資源で、地域に根ざした会社の役割を果たす
ダイドー・タケナカビバレッジ株式会社
代表取締役社長
竹中 浩貢
深層水との出会い、きっかけ
父(現会長)とダイドードリンコさんとの運命的な出会いがあり(笑)、皆さんご存知の"Dydo miu"が誕生を迎える訳ですが、当時自分はまだ大学生でした。
それまで、卒業後の進路は漠然としていましたが、これを機に高知に帰って家業(自社)を継ぐことを改めて考えましたね。
とはいえ、突然大きな話が決まった印象もあり、当時を振り返ると(良い意味での)困惑や驚き、同時に大手企業とビジネスができるチャンスに期待を膨らませる自分がいたように思います。
海洋深層水そのものは、地元の農協で商品が作られていたこともあり、もちろん知っていました。
2002年にダイドー・タケナカビバレッジ(DTB)に入社してまもなく自社工場が竣工し、品質管理の部署に配属されたのですが、その時から海洋深層水と日々向き合うことになりましたね。
この資源を大切にし、品質管理にはよりいっそう気を配ろうという気持ちで毎日現場へ臨んでいた記憶があります。
商品へのこだわり
室戸海洋深層水を、ダイドードリンコさんの商品に使い続けていただいていることにまずは感謝しています。地方から全国規模へ、この海洋深層水を押し上げていってくれたと思っています。
一方、これまで海洋深層水がダイドー商品に、当たり前のように採用され続けてきたわけではありません。
企業として商品作りを進める上では当然、原価検討などでシビアに見られる局面はありました。しかし深層水を使ってもらうことは譲れない部分ですから、粘り強く、その時々の担当の方に深層水の価値を理解いただき、採用を続けていただきました。
ダイドードリンコさんと当社、双方の努力と深層水への理解があって、続けてこられたと思っています。
日々扱う中で感じること
市場環境がめまぐるしく変わる中で、ダイドー商品だけでなく、自社の深層水商品も増やしていけたらと感じています。
しかし、自社の主力商品は一朝一夕にはできません。特に、販売していく中で、どうしても商品の表示に関するルール上、(時間と労力をかけた)研究成果等をストレートに伝えられないもどかしさを感じることもあります。
一方、商品を愛飲されている多くの方から、様々な健康面での改善のお声が聞こえてきていて、その度に深層水の価値を改めて信じるようになりました。
深層水の価値を自社商品でどう訴求していくか、しっかりと考えていきたいです。
今後の展望
自分は入社以来、この工場と共に歩んできましたし、室戸市に工場があることは自社のアイデンティティといえるでしょう。
ダイドーさんとの新商品開発においても、室戸で製造することに意義を感じていますし、深層水の採用はもちろん続けてほしい。同時に深層水の可能性を信じているからこそ、自社商品の研究開発も積極的に続け、エビデンスをしっかり確保し、それを付加価値として発信していきたい、と考えています。
室戸市の誇る資源で、消費者の方に健康増進につなげてもらう、笑顔になってもらう…そういった気持ちでモノ作りを続けます。それが私達のような地域に根ざした会社の役割と考えています。